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ブログ4パーミル・イニシアチブ全国サミット in 山梨に参加して

こんにちは!モキ製作所営業部の坂本です。
2月5日に山梨県で開催された「4パーミル・イニシアチブ全国サミットin山梨」に参加しました。

このサミットの目的は地球温暖化の抑制につながる「4パーミル・イニシアチブ」の取り組みを全国に普及させること。
この目標のもと、参加者たちは新技術の共有と普及に向けた課題を協議し、最後に地球温暖化の抑制に向けた取り組みへのサミット宣言が採択されました。
あいにくの大雪でしたが全国から約250名の参加者が訪れ熱心な意見交換が行われました。

4パーミル・イニシアチブの取り組みは炭が重要な役割を担っています。
私たちモキ製作所は炭を作る無煙炭化器のメーカーとして、これらの取り組みを通じて自分たちに何ができるのかを考え、意見を共有するためにこのサミットに参加しました。
そしてこのサミットを通じて具体的な取り組みの重要性を改めて感じました。

4パーミル・イニシアチブとは?

引用:山梨県webサイト

地球温暖化は現代社会が直面する最大の課題の一つです。
その解決策の一つとして、世界が注目しているのが「4パーミル・イニシアチブ」です。

木質残材を例にとれば、これは自然分解や焼却処分する過程で大量の二酸化炭素を放出します。
しかしそれらを炭に転換することで、二酸化炭素にはせずに炭素のまま永続的に固定化することができます。
そしてその炭を土壌改良材として利用することで、農地が大気中のCO2を減少させる一助となります。
これが「4パーミル・イニシアチブ」の基本的な考え方です。

この取り組みは、世界の土壌の表層の炭素量を毎年4パーミル(0.4%)増やすことを目指しています。
そしてこの目標が達成されれば、人類の経済活動によって排出される大気中の二酸化炭素を実質ゼロにすることが可能になるとされているのです。
このアイデアは2015年の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)においてフランス政府によって提唱され、現在では日本を含む多数の国や国際機関が取り組んでいます。

山梨県の4パーミル・イニシアチブの取り組み

山梨県は日照時間が長く、昼夜の温度格差が大きいなどの自然条件のもと、生産者の高い技術力などにより、ブドウ・モモ・スモモ生産量日本一を誇る果樹王国を築いています。

しかし近年、果樹栽培が地球温暖化の影響を受けるようになってきました。
そこで、山梨県では農業分野で何かできることがないかと模索した結果、COP21でフランス政府が提唱した、「4パーミル・イニシアチブの取り組み」にたどり着きました。
そして、2020年4月に日本の自治体で初めて「4パーミル・イニシアチブ全国サミット」に参画し、農業分野から脱炭素社会の実現を目指すことにし、2021年には、4パーミル・イニシアチブの取り組みにより、生産された果実などを脱炭素社会の実現に貢献する農産物として認証する「やまなし4パーミル・イニシアチブ農産物等認証制度」を制定しました。

果樹園における具体的な取り組みとしては、草生栽培や堆肥等の有機質の投入、剪定枝のチップ化に加え、剪定枝の炭化により土壌への炭素貯留を進めています。

引用:日本農業新聞

炭化作業に無煙炭化器を推奨

山梨県が行っている剪定枝の炭化作業において、無煙炭化器が活用されています。推奨する理由は、煙が少なく誰でも簡単に炭を作ることができるからです。
山梨県では、無煙炭化器をJAが生産者などにレンタルをしたり、補助金を出して普及活動を行っています。

無煙炭化器とつくった炭

冬季には山梨県で果樹農家が無煙炭化器を使用している場面を見かけることもあり、地域にしっかり根付いている様子がうかがえます。

サミットのパネルディスカッションに参加

サミットで「果樹・茶の取り組みの拡大に向けて」というパネルディスカッションに参加しました。
実際に無煙炭化器を使用している4名のパネラーから経験に基づく話を聞きました。
無煙炭化器の利用による作業負担など、どのような影響を与えるか、具体的な課題とその克服についての報告がありました。

パネラーの方からは無煙炭化器を使うことで生じる作業負担の増加に対する課題があるものの、肥料が高騰する中で自家製の炭が手に入り、土壌改良効果などのメリットが作業負担を上回ることが示されました。サミットで無煙炭化器が頻繁に話題にあがっている様子を目にして、参加者の間では既に製品への理解が深まり、その特徴や効果が広く認識されているのだとうれしく思いました。

無煙炭化器に関するお問い合わせも多くいただきました

無煙炭化器の全国普及に向けて

サミットは最後に山梨県の長崎幸太郎知事の宣言で幕を閉じました。

翌日に予定されていた現地視察は残念ながら大雪のため中止となりましたが、サミットを通じて私自身、最も重要なことは環境にも農業にも利益をもたらす4パーミル・イニシアチブの取り組みをどのように全国に広めていくかが大きな課題だと感じました。

今後、私たちモキ製作所は無煙炭化器を製造するメーカーとして、山梨県が目指す持続可能な農業を全国に広げるため、実際に全国の自治体へ足を運び、4パーミル・イニシアチブの取り組みとより多くの方に無煙炭化器を知っていただけるように活動を行ってまいります。
(記事執筆:営業部 坂本)

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